母に捧げるマッサージ

体調を崩した母。
日が経つに連れ少しずつ崩したバランスを取り戻しつつある。

病院での診察検査を通し、今のところ特定箇所に問題はないとの
結果を目にしたものの自身が感じる不安定な感覚や不安。
これまで生きてきた中で経験したことのなかった感覚が生まれ、
それが不安へと繋がってしまったのかも知れない。

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神経科で診察を受けた際に医師からは
「特に問題はないのですが首や肩の周りがやや固まっているね。
 少しもみほぐしたりすれば眩暈は軽くなる可能性がありますよ
」とアドバイスがあった。

月1で開催している「マルマヨガの会」ではインストラクターさ
んから自分で自分の身体を癒すセルフマッサージを習う時間があ
る。

また通っているヨガスタジオでも首や肩のツボやそのケアの仕方
を習うこともある。

この際だからヨガで学んだことを実践してみようと思い、母に
「マッサージしてみる?」と聞いたところ、「うん。やってみよ
うか」との答えが返ってきた。

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マッサージとは言っても素人の私には大したことが出来るわけでも
なく、母の身体を優しく触ったりなでたり、マルマというツボのよ
うな箇所に触れたりするだけだ。

素人の私がするマッサージでもほどほど心地よいようで、5分しな
いうちに母は寝落ちしてしまう。

毎晩欠かさず母が寝る前に20~30分かけてマッサージをしてい
る。

少しは効果があるようで首にあった違和感がなくなり眩暈はしなく
なったそうだ。

今までのように排泄が毎日上手くできなくなっていたようだけど、
胃腸につながるマルマに触れていたからだろうか、今では毎日排泄
が出来るようにもなっている。
ただ、排泄の時間は一定ではなく朝早くだったり朝10時ころだっ
たりとまちまち。
でも、数日便秘が続き気持ちが焦っていたころと比べたら気持ちが
安定しているからだろうか表情も落ち着いてきた。

体調の改善はもちろん、会話する機会も増えてきた。

一時は口を開くことが極端に減り、話をしても声がとても小さく聞
きとるのが大変だったけど、今は自分から話をするようになってき
た。

笑うこともそう。
病院に通っているころは笑うこともなくなり、こちらが話しかけて
もうんともすんとも言わなくなっていた母が笑うようになってきた

笑うだけの心のゆとりを取り戻したのだなと感じるし、私自身も母
の笑い声を聞いて安心できる。

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まだ完全に体調を崩すまえの状態に戻った訳ではなく、自分に対す
る不安や体調体力に対する不安感は残ったままのようだ。

でも、この1カ月で表情が明るくなり、散歩に出かけるようになっ
たり、台所仕事をするようにもなってきた。
私が畑に行くときも体調が良ければ「一緒に行ってみようかな」と
自分から言いだす機会も増えてきた。
畑に行けば一心不乱に働いている。
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自分の母親に触れる機会なんて子供のころ以来だろうか?
マッサージを始めた当初は恥ずかしさもあったけど、マッサージを
しながら母の手足や指先に触れると、この手で毎日欠かさず料理を
作ってくれたのだな、とか仕事先でもこの足で踏ん張って仕事して
家計を助け、私や妹を育ててくれたのだな、なんてことが思い浮か
ぶようにもなってきた。

毎日20~30分のマッサージだけではとてもじゃないけどお返し
出来ないくらいの恩を感じる。

マルマヨガのインストラクターさんからは
「マッサージって相手はもちろんだけどしている本人も癒されるん
 ですよ」と話していたけど、母にマッサージをすることで母に対
する感謝の想いはもちろん、すでに亡くなっている父への感謝も深
まったように感じる。
父の遺影に対して頭を下げる機会が増えてきました。

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もし大切な人が身体の不調を訴えていたり、疲れた様子を見せてい
たら是非マッサージをしてあげてみてください。

マッサージをしながら今日の出来事を聞いたり体調を尋ねたりして
みてください。


おわり

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