日本語が通じない
英語もダメ。。。
どうしようかなぁ~
明日から商品の生産を始めないといけないのに。。。。
と思いながら、ふと工場のラインを見ると。。。
作り始めている!
ゴーサインを出す前に。。。作り始めている!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
生産するのはクリスマスツリー。
納品先は某大手コンビニエンスストア。
台湾に来る前、国内部の課長から呼び出され、
「ウチの会社はコンビニとの取引が全体の60%以上なんだ。
不良品率が高ければ今後の取引に影響が出る。
だから頼んだぞ!」
こう言われた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そうだ、マニュアルくらいは作ってあるハズだ。
1度生産を止めてもらい、良品と不良品の違い程度は確認しよう。
と思ったけど。。。どうやって伝えれば良いんだろう。。。
困った顔をしていると工場のサイ社長が何を言っている。
でも、何を言っているのか分からない。。。
サイ社長はしばらく考えたあと、近くにあったペンと紙を取り上げ
て、何かを書き、私に見せてくれた。
打電話台北公司?
なんとなく。。。なんとなくだけど、台北のオフィスに電話するか?
と聞いてくれているようだ。
「yes yes , thank you 」
台北オフィスに連絡して、私の話を通訳してサイ社長に伝えてもらお
う!
事務所に戻り、台北オフィスに電話した。
プー
プー
呼び出し音が数回なったあと、「ウェイ」(もしもし)と聞き覚えのある声。
社長のテイさんだ。
テイさんは日本語も流暢なので話が早いと思い、現場で起きている状況
を伝えた。
「はい、私からサイ社長に伝えてみましょう」
助かった~
ソファに腰を下ろし、訳の分からない中国語のやり取りを聞きながら一
安心。
サイ社長が受話器を渡してくれた。
しかし。。。テイ社長からは伝えられたのは。。。。
「もう生産は始まっているし、細かな事は聞いていない。今更そんな事
を言われても困る。工場には工場の予定があると言ってます。」
エ~~~ッ!
「じゃあ、マニュアル。生産に関するマニュアルがあるか聞いてもらえ
ます?」
「いやぁ、そんなものはないですよ。大体君の上司は台湾に来ても仕事
しないよ。そんな話しなんてしている訳ない。実際、私も聞いてない
ですしね」
結局、契約書や生産マニュアルなど、仕事に必要な書類が存在しない事
を知るだけだった。。。
サイ社長に「電話日本 ok ?」と書いた紙を渡すと「ドウゾ」と言って
くれたので、日本の会社に電話して状況説明をした。
国内部の課長からは「やはりそうかぁ~。いや、昨年もその工場に生産を
依頼したのだが、結構な不良品が出てしまった。だから今年はそうならな
いよう話をしてたんだけどなぁ~」
話をしただけで具体的なアクションは起こしてなかった。。。という事だ
った。。。。
こんなんで仕事になるの。。。?
これって仕事なの。。。。。。?
つづく