逍遥
散歩よりも少し長い時間歩くこと
大地を踏みしめ風を感じながら歩数に囚われることなく、時間
にも囚われることなく。。。ただただ歩く。
心地良さとともに大いなる恵みに出会えることもある逍遥。
週末ちょっと遠回りしてみませんか?
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週末
時間に余裕があるときは少し長めの散歩をしています。
90~120分かけて子供の頃に歩いた通学路や田んぼの畦道、
小さな沼の周囲や公園をゆっくりと歩ています。
週末のルーティンという訳でもなく、健康の為などの目的がある
わけでもなく、ただ歩きたいから歩いています。
雨が降っている日は歩かないし、用事がある日も歩きません。
ただ歩きたいから歩く。
散歩にたくさんの理由はいらないでしょう。
季節ごとの風。
その日の風向き。
田んぼの畦道を歩くと土の匂いが楽しめます。
晴れている日と雨が降った後では違い匂いがします。
空を流れていく雲。
ゆっくりと形を変えて流れていく雲があれば
遠くで悠然と構えているような入道雲もある。
用水路には季節ごとにカモやシラサギなどの鳥たちの姿がありま
す。
五感を通し
身体を通し
100%手つかずの自然というわけではないけど、そこには確か
な自然からの恵みが感じられます。
川沿いにある沼地
ここではたくさんの生き物が暮らしています。
鳥、カエルや虫たち。
ザリガニ釣りを楽しむ親子連れの姿も見かけます。
背の高い葦や菖蒲が群生していて風のある日はとても心地よい音が
耳に届きます。
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沼地の裏手には小さな公園があります。
一面芝生が広がっていて、私はここを裸足で歩くのが大好きです。
足の裏で感じる芝やクローバーなどの植物の感触。
芝は少しチクチク。。痛くはないですけどね。
クローバーはとても柔らかく優しい感触が楽しめます。
シロツメクサの花には仕事中の蜂たちがいるので、彼らを踏まない
よう進路を小まめに変更します。
自然は人間だけのものではないので上手にシェアしていきたいです
ね。
無暗に刺激すると刺されて痛い思いをすつかも知れませんし。
裸足で大地と触れる。
アーシングやグラウンディングとも呼ばれ、身体の内面にある毒素
を外へ排出する効果があるとも言われているそうです。
足の裏にはたくさんの神経やツボがあるので、受け取る信号も様々
です。
詳しい知識がなくても足裏で感じる心地よさに身を委ねるだけでも
相当な癒しに繋がると思います。
公園だけあって滑り台で遊ぶ子供たちやバドミントンやサッカーを
楽しんでいるお役連れがいます。
私は空いているスペースを見つけて軽くヨガをします。
好きなポーズ。
苦手なポーズ。
習ったことの復習をしたりもします。
普段は綺麗なスタジオで練習をしていますが、外でするヨガは格別
です。
綺麗な空気をいただきながら、黙々淡々とポーズを取ります。
ポーズによっては視線を空へ、流れていく雲を見送りながらしばら
くの間姿勢をキープします。
時間を決めてはいませんが20~40分ヨガを楽しみます。
時には1時間を超えてしまうこともあります。
人はいますが視線は気にならない。
競うこともなく、人に見せつける為にするのでもなく。
じっくりと自分、そして自分の今、自分の内側と繋がるツール。
それはヨガである。
通っているスタジオの先生たちから習うヨガの定義。
私もそう思うし信じています。
外ヨガはその状況に自分を連れて行ってくれるとても良い環境だと
感じています。
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夏になると蚊が飛び始めるので中止してますが、瞑想をしたりもし
ます。
風の音
自分が呼吸する音。
子供たちの笑い声。
耳に届く音や身体を優しく包んでくれるような風の強弱や向きを感
じているうちに徐々に自分の内側へ集中していきます。
瞑想は10~20分ほど。
冬は冷たい風にさらされるので長い時間は出来ませんが、ヨガで火照
った身体から発する熱と柔らかな日差しに守られての瞑想もまた心地
良いものです。
瞑想が終われば靴を履いて再び歩き出します。
ここから家に戻ることになります。
公園から自宅までは歩いて20分ほど。
田んぼや草木、花や田んぼ、畑を眺めながらゆったりと歩いて終了
です。
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普段気を付けてはいても、または気が付かない間にストレスを感じ
ているものです。
それが蓄積してしまうと身体や心に何かの症状が出たり、バランス
を崩してしまったり。
元通りになるには大変な時間がかかったりもしますよね。
仕事から離れ、身近な人(家族や友人)からさえも離れ、一人で過
ごす贅沢な時間。
自然に触れ、自然を感じる。
身体を動かす。
散歩にある程度自分の心を修復してくれる癒しの効果がとてもある
と感じています。
またそれだけにとどまらず、仕事の事や人間関係、抱えている課題
や悩みに対する答えがちょっとした瞬間に解決する、または解決の
糸口、ヒントを運んでくれる効果もあるようです。
散歩している間はそれらを求めたりはしていないのですが、心が整
うと今の自分にとって最適な答えが降ってくる。
そんな体験を多々しています。
ネットで調べると「逍遥」なるワードと出会い、かつての哲学者や
科学者、文芸家なども「逍遥」する時間を大切にしていたというこ
とが書いてありました。
私は単なる暇人ですけど(笑)
少し時間をかけて歩くこと。
それを習慣にすることには何か大きな意味があるのかも知れません
ね。
その答えを時間をかけて、自分の身体を通して見出していく。
そんな楽しさが週末散歩にはあります。
いきなり遠くまで歩くのは大変だと思います。
20~30分。
家の近所を何週か回ることからでも始めてみては如何でしょうか。
良い習慣は良い習慣を連れてくる。
あるインド人から贈ってもらった素敵な言葉です。
週末散歩。
お勧めします。
おわり